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透析科の処置・手術など

上腕動脈表在化

入院期間:3日~4日
 
血液透析では、1分間に約 200ml 前後の血液を出し入れするため、たくさんの血液が流れている血管を針の刺しやすい場所に作る必要があり、内シャントを作るのが一般的です。
 
しかし、血管の状態が悪く内シャント作成可能な静脈がない場合や、心臓機能が悪く内シャントをつくった場合、さらに心不全状態の悪化を招くことが予想される場合などに上腕動脈の表在化を行います。
 
上腕動脈という太くてたくさんの血液を流すことのできる血管を、穿刺をしやすくするために皮膚近くまで持ち上げて、そこに返血することで血液透析を行います。

長期留置型バスキュラーアクセスカテーテル

入院期間:2日~3日
 
四肢の動静脈の血管状態が悪い場合、心機能低下のため内シャント作成が困難となった場合は、内頸静脈に長期留置型のカテーテル(テシオカテーテル)を留置し、血液透析を行います。

感染や血栓形成などの合併症に注意が必要となります。

体外限外濾過法

体外限外濾過法 ECUM(イーカム) Extracorporeal Ultrafiltaration methodとは、透析液を流さず、また置換液の投与も行わず、血液から除水のみを行う方法です。

体重増加の多い場合に、通常の透析で除去し切れなかった水分を除去するために血液透析に引き続いて行うことが多いです。
溢水(いっすい)による急性肺水腫や1週間を通じドライウェイト(適正体重)まで水分を除去しきれないなどの場合は、本来の透析日以外で行う場合もあります。

バスキュラー・アクセストラブル

長期的に透析を使用していると血管内腔が狭くなり血流不足となったり閉塞してしまったりすることがあります
このような場合は、詳しく調べるために血管造影検査が必要です。

検査によって狭窄が認められた場合は、経皮的シャント拡張術(VAIVT)が第一選択となります。
それが困難な場合は、外科的手術が必要となります。

血栓除去術

血管内に血栓(血の塊り)ができ、シャントが閉塞する場合があります。
血栓を取り除くために血管内にカテーテルを入れ、取り除きます。

人工血管移植術

内シャント再建術では基本的には自己血管を用い動静脈の吻合を行いますが、吻合(ふんごう)に使用する血管が乏しい状況では人工血管を使用します。
 

緊急血液透析

急激に腎機能が悪化した場合、血液浄化が必要となります。
内シャントがない場合は、太い静脈(頚部、鼠径部)にカテーテルを留置し血液浄化を行ないます。
状態が安定すればカテーテルは抜去し、透析を離脱するか維持透析に移行するために内シャントなどを作成します。
 
 
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